家畜でのダニ被害

こんにちは、獣医が作るドール服 ケモミミ本舗 たぬぬです。

今回の話は「ダニ」です。
文字を読むだけでも不快になる生き物ですね。

ダニは近年 「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」 でさらに嫌われることになりました。

これはSFTSウイルスが、マダニに噛まれることで感染して発熱嘔吐下痢などが発症するもので、死亡率も高いために強く注意喚起されています。

バイエル薬品の「マダニ対策講座」 にダニのライフサイクルがあるので見てみると面白いですよ。

ダニは人の世界でも厄介者ですが、家畜の世界でも、さまざまな病気を運んでくる上に血を吸うので、ダニだらけになると貧血まで起こす本当に厄介な嫌われ者です。
上のリンクに吸血前と吸血後の身体の大きさの違いが載っていますが、マダニ1匹あたり血を1mlくらい吸います。
しかもダニは、卵から孵化してすぐから大人になるまで何週間も吸血し続けるので被害が大きくなります。

家畜でマダニが問題になるのは放牧(草が生えている場所に放し飼いにすること)されている牛です。
ピロプラズマと呼ばれる原虫(単細胞の微生物)がマダニの体内にいて、吸血する時に牛に感染します。
このピロプラズマはとても小さく、赤血球に寄生して貧血を起こします。ダニの吸血とダブルパンチです。
(他にもアブやサシバエなどもピロプラズマを媒介します)

ピロプラズマを治療する薬もありますが、搾乳中はダメなど制約があったり副作用もあったりするので、他の感染症と同じく、感染後の治療より感染前の予防の方が重視されています。
(ダニよけを塗ったり、ダニを運ぶシカが入ってこないように柵を作ったり、対策はいろいろあります。完全に予防するのは難しいですが)

鶏ではワクモやトリサシダニと呼ばれるダニが悪さをします。
豚で問題になるのは皮膚病を起こす疥癬ダニですね。

このあたりの話はまた別の機会に書きたいと思います。

家畜のダニ被害は人間のように個体ごとの衛生管理が難しいために起こります。
しかも家畜の世話をする人間まで被害にあったりするので厄介です。ダニに刺されると、痒いしあとは残るし大変です。(もちろん病気の心配もあります)

昔からあるのになかなか決め手がないのがツラいところですね。