双頭の子牛の話

こんにちは。獣医が作るドール服 ケモミミ本舗です。

今日は大学生の時に見た双頭の子牛の話をします。

 

私は大学生の時には「病理学研究室」という研究室に所属していました。
病理学は主に剖検(解剖)から得られる情報から病態を調べる学問を言い
ます。

毎日たくさんの動物を解剖していましたが、ある日1頭の子牛が運ばれて
きました。

その子牛は小さな袋に入れられていて、するり、と袋から解剖室の床の
上に出されました。

いつもどおりの子牛の解剖だと思った私は、その頭が2つあることに
気づいて驚きました。
同じ大きさの(普通の大きさよりは少し小ぶりな)頭が2つに1つの身体
でした。
身体も特に異状は見られませんでした。

解剖はたくさんしてきましたが、頭が2つある子牛はあの時の一度だけ
しか見たことがありません。

 

その時の私の担当は「頭部」だったので、慎重に頭蓋骨を外して神経系
を出しましたが、脳は両方とも同じくらいの大きさで、脊椎まできれいに
つながっていました。
頭を2つに切られたプラナリアみたいだな、と場違いなことを思った記憶
が残っています。

おそらく今でも研究室のどこかで、その脳と脊髄がホルマリンに浸かった
まま眠っていると思います。

 

解剖した時にはもうその子牛は死亡していましたが、命というものを
あらためて考えさせられた解剖でした。